視覚障害者(音声読み上げユーザー)向けスマートフォンの選びのポイント 〜AndroidとiOSはどちらを選んだらいいのか〜(2012年8月版)

らくらくホンを使っている方でも、そろそろスマートフォンを、なんて考えている方が多いと思う。
でも、とれを買えばいいのか分からないという方も非常に多いのでは。
そこで、一つの指針として、現時点でどのように選べばいいのかという、情報を提供したい。

最初にお断りしておくが、主観に基づくものも含まれていて、
必ずしも、万人に受け入れられるものでないものもあるので、
この情報を元に、何かしらの損害があっても、責任を負わないので、ご了承いただきたい。

まず、スマートフォンを動かしているOSを知ろう。
スマートフォンはパソコンと同じように、OSと言われる、「基本ソフト」が元で動いている。
パソコンで言うところの、Windowsみたいなものである。
現在、スマートフォンのOSといえば、Android(アンドロイド)とiOS(アイオーエス)がほとんどを占めている。
AndroidはGoogle社のOSである。
iOSはアップル社のOSである。

iOSが使われているスマートフォンは、iPhoneのみである。
発売された時期によってiPhone3GSとかiPhone4とかiPhone4Sとか、いくつかある。
ちなみに、スマートフォンではないが、iPodTouchやiPadも、iOSで動いている。

では、Androidは、どのスマートフォンに使われているかというと、
iPhone以外の全てと言ってもいいだろう。(厳密には他のOSも存在するが、数が少ないので省略)
なので、iPhoneという名前以外のスマートフォンは、Androidだと思っていいだろう。
マッキントッシュ以外のパソコンは、Windows、というのと同じ考えで良いと思う。

では、iOSとAndroidにどんな違いがあるかというと、
それぞれの優れているところ、イマイチなところを箇条書きにしたので、参考にしてもらえれば幸いである。
ちょっと難しい言葉も出てくるが、ご容赦いただきたい。


iOS端末が優れているところ
・自力でなんとかセットアップできる
・クレジットカードなどの個人情報を晒す可能性が減る。
・端末が限られているので迷わない。
・OSがカスタマイズできないので、使い勝手はなんな同じ(場合によっては面白くない)
・VoiceOverという読み上げ機能が最初からあるので、追加投資がいらない。
・ローターコントロールで、設定を開かなくても、細かな設定変更ができる。
・フリックで次の項目に移動できる。(Android4.1では実装された)
・ステータスバーのダブルタップで最上部に移動できる。
・単語読み、一文字読みができる。(Android4.1では実装された)
・ステータスバーがそれぞれ読んでくれる。(Android4.1は一気に読む)
・読み上げの一時停止/再開ができる。(Androidもできるかもしれないが未確認)
・ハードウェアの要件を満たせば、OSアップデートがすぐに受けられる。
・ケースなどのアクセサリが充実している。(Androidは端末ごとになるので、必然的に少なくなる)
・通信キャリアにおいて、パケット定額料が安価に設定されている。

Androidが優れているところ
・あまりキャリアに関係なく端末が選べる。
・端末がバリエーション多くて自分に合ったものを選べる。(場合によってはどれを選べばいいのか迷う)
・アプリ次第で、画面構成や操作性をカスタマイズできる。
・ドキュメントトーカを入れれば、詳細読みができる。
・読み上げに対応していないところでも実行ができる。
・音声合成エンジンが追加できる。
・外部ストレージとして使うのが容易である。(iOSは、「iPhone Explorer」というソフトを使うと可能)
・現在のところ、FeliCa・ワンセグ・テザリングができるものが増えている。

iOS端末ががイマイチところ
・原則として、通信キャリアがソフトバンクかauに限られる。
・文字入力時の詳細読みができない。

Androidが端末がイマイチところ
・端末がカスタマイズされている場合が多いので、異なる機種間の情報交換がしにくい。
・OSのバージョンアップが通信キャリアと端末次第である。
・端末と読み上げアプリの相性があって、端末によっては読まないことも。(このあたりはアプリのアップデート次第?)
・セキュリティ的に、iOSより脆弱であると言われている。


iOSはアクセシビリティ機能が非常に充実している。
そこで、iOSにあって、Androidにないアクセシビリティ機能も紹介しておく。
・スクリーンカーテン(画面が真っ暗でも操作できる)
・カスタムラベル(うまく読み上げないボタンに名前を付加できる)
・ズーム機能(画面に表示されているものを拡大できる)
・黒地に白(白黒反転)
・AssistiveTouch(身体機能に障害のある方向けの機能)
など。


結局のところ、どちらがいいのか。
どちらも同じスマートフォンだが、作り方が違うので、
最終的にはスマートフォンに求める機能によって異なってくるだろう。
端末のバリエーションが多く、カスタマイズ性に富むAndroidは、面白さがあるし、
iOS端末はデザインやサービスが一貫しているので、使いやすく、ユーザーも多いのでサポートも受けやすい。
どちらが自分のライフスタイルに合っているのか、購入前によく検討する必要があるだろう。

それでも強いて言うならば、
詳細読みに強いこだわりがないならば、現段階ではiOS端末をお勧めする。
VoiceOverというOSに統合された読み上げ機能は、設定するだけで使えるし、
ハードウェアとOSが共に高いクオリティを持っていて、
安心して使えるという点においては、iOS端末に一日の長があると言える。

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